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本プロジェクトの概要


本研究拠点では,これまで実績のある,①鳥類の生殖・免疫機構の解析②哺乳動物の生殖機能の解明と実用化技術開発③反芻動物において栄養成分で内分泌環境をコントロールする画期的技術を3本柱として,それぞれにおいて,基礎研究者とチームを組み,生物学および動物学における学術的価値の高い研究成果を得る.さらに産官との共同研究を通して,生産現場ニーズを吸い上げるシステムを構築し,新たな研究ユニットを構築して,生産現場のニーズをフルカバーする畜産・酪農技術開発拠点を形成する.

それぞれの研究ユニットには,国内外の共同研究機関と広島大学内の他部局の研究者が含まれ,一つ屋根の下「~Move under one Roof~」構想により,幅広い視点から研究を展開できる体制とする.

本プロジェクトの研究内容


プロジェクト①

吉村は,鳥類のステロイドホルモンの生殖器官での役割,抗菌ペプチドの生殖免疫機構に関する多くの成果を発表し,米国家禽学会などでの招聘講演,日本家禽学会会長を歴任するなど,当該分野の第一人者である.哺乳類の生殖機構を解明する島田や卵巣研究で世界トップレベルの米国ベイラー医科大学Richards教授との共同研究,免疫寛容機構の解明を行う田辺との融合により,鳥類の生殖免疫機構の全容解明を目指し,それを産卵率の向上,抗生剤を用いない安全な養鶏業の確立などの実用化につなげる.

プロジェクト②

島田は,既にRichards教授との共同研究により,排卵・受精機構の解析がScience誌などに掲載され,国内外での招請講演を多数行っている.また,大分県の岡崎研究員と世界初の実用化可能なブタ凍結精液人工授精技術開発にも成功している.両者の研究拠点の参画により,共同研究を発展させ,当該分野のフロントランナーとなり続ける.さらに,性決定機構の解明を行う三浦との共同研究により,雌雄産み分け技術や体外受精卵の発生能向上技術の確立などを目指す.西堀とは,日本の消費者ニーズに合った高品質の畜産・酪農産物を生産するための「新たな有用家畜の選抜モデル」を構築する.

プロジェクト③

杉野は,大型動物で食欲中枢を支配するグレリンやGLP-1の測定に成功し,栄養素がその分泌を制御することを世界で初めて明らかとして,内分泌分野で高く評価されている.さらに,国や地方自治体の研究機関と,内分泌を指標とした乳牛の最適な栄養代謝管理を可能とする画期的な実用化技術開発に成功している.分子栄養代謝研究を行っている矢中,応用研究の実施(フィールドセンター:前田,畜産草地研究所:櫛引),既に共同研究を実施している世界有数の酪農研究所を有するカナダアルバータ大学のOba准教授の協力により,基礎研究力を強化し,かつ世界をリードする実用化技術を開発する.