RCASについて

ご挨拶

RCAS拠点長
広島大学大学院統合生命科学研究科
教授(Distinguished Professor) 島田昌之

畜産物は私達の豊かな食生活を支えるために欠かせません。世界人口が急増し,高齢化社会を迎えた現在と将来のために,良質な動物性タンパク質となる乳製品や肉を安定的に供給することは重要な課題です。このため,優れた能力をもつ家畜の持続的な生産,効率的な増産,環境と調和した生産体系の確立が必要となっています。そのため,本研究拠点(RCAS)では,拠点メンバーが世界的に評価の高い研究成果を発表しいている①家畜の効果的な栄養制御と管理技術,②家畜の効率的な生産を可能とする繁殖技術,③多様な遺伝資源を担保する生殖細胞の保存技術や遺伝子解析技術について,基礎研究から実用化技術開発までを一貫して行っています。さらに,本研究拠点は,この研究力を基盤として,「安全で高い生産機能を発揮する先進的な畜産技術開発」ができる高度専門人材を養成する教育を実施しています。

広島大学を中心とした国内外の研究ネットワークを形成しながら,最新の基礎研究を産業応用へとトランスレーションすることでSociety5.0に向けて畜産・酪農を新産業化してアジア地域をはじめとした世界に貢献することを目指します。国内外の畜産研究・技術開発を行われている皆様方のご指導とご協力を賜りながら研究活動を進めたいと考えております。

RCASについて

本研究拠点では,これまで実績のある,・哺乳動物の生殖機能の解明と実用化技術開発,・反芻動物において栄養成分で内分泌環境をコントロールする画期的技術,・遺伝的多様性を担保することで持続可能な家畜生産を行う技術を3本柱として,それぞれにおいて,世界的に高い評価を得ている研究者を中心として,そこに若手研究者が参画するチームを組んでいます。それぞれのチームは,単なる技術開発ではなく,生物学および動物学における学術的価値の高い研究成果を得ることを第一としています.そして,この研究成果(シーズ)を活用するため,産官との情報交流と共同研究を通して,生産現場ニーズを吸い上げるシステムにより,大規模な実証試験による実用化技術開発までを一貫して実施する畜産・酪農技術開発拠点です。

それぞれの研究チームは,国内外の共同研究機関と広島大学内の他部局の研究者が含まれ,一つ屋根の下「~Move under one Roof~」構想により,機器の共有だけでなく,幅広い視点から研究を展開できる体制としています。

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